ラク家事ものがたり 家族でつくるエコフレンドリーなくらし
今日はあいりの授業参観の日。
あいりのクラスではグループに別れて自由研究を行い、他のクラスメイトやその父兄の大勢を前にして発表を行うのだった。
テーマは自由。各グループで話し合って決めそのことについて研究した。
この参観日までの約1カ月、あいりやグループのお友達は遊ぶ間を惜しんで発表の準備をしていた。
先生「では、次のグループは発表準備に取り掛かって下さい。」
私(あいり達の出番だ、、、がんばれ!!)
なぜか私の方が緊張をしていた。手に汗握り私は心の中で必死に応援した。
時はさかのぼり1カ月ほど前の事。
自宅に帰って来たあいりから自由研究の話を聞きいた。
「テーマは自由」
簡単そうに見えてあいり達の年ごろには難しいそう、、、先生はあえてテーマを与えず子どもたちの感性を磨いてほしいとの思いがあったようだが、正直大人の私でもそんなテーマは難しいと思った。
あいりは、お友達をおうちに呼んでもいい?と尋ねてきたので「もちろん♪」と返すとすぐさま友達に連絡。
友達4人が家に集まると早速あいりの部屋に閉じこもり、自由研究のテーマから決めていったのだった。
部屋から聞こえてくる声。「テーマは自由」の題材に私は不安を感じていたが、あいり達は楽しそうに真剣に話し合っているようで安心した。
それから数時間後、日も落ちてきて外はだいぶ暗くなってきたので今日はお開きにした。
私「また、家を使っていいからいつでもおいでね」とみんなを見送った。
夕食の時間。
晩御飯を食べながらあいりから「テーマは環境問題の地球温暖化について自分たちができる事」に決まったとの事。
私(環境問題?地球温暖化??なんでまたそんな難しそうなテーマに!?)
と、また不安な気持ちが出てきたが、その後も真剣に、楽しそうに話を続けるあいりを見て(よし!私も全力でサポートしてあげよう!)と心に誓ったのだった。
夕食の片付けも終わり子供達も就寝。私は夫が帰ってくるまでの間に「地球温暖化」について自分も興味があったので調べてみた。
地球温暖化と言うワード。小さい頃はニュースでよく耳にしていた気がする。(最近あまり聞かない?それもと意識していないだけ、、、?)
地球温暖化は人為的な活動で大気中の温室効果ガス(CO2やメタン)などの濃度が増し、熱の放出が抑制され地球の気温が上昇してしまいさまざまな環境問題に発展する。
改めて調べてみると、普通に日常生活を送ることでも環境に悪いことをしているのだと感じた。
(電気を使う事でもCO2を排出してしまうのかぁ)
いろいろと調べていくうちにそれに気付いた私は、テレビやご飯の保温ボタンを消し、家の電気を消し真っ暗にして夫の帰宅を待った。
真っ暗闇の自宅に帰ってきた夫は、びっくりしていた様子!w
自由研究の話をすると夫は「お前も極端だよなー」と笑っていた。
それから毎日、私の頭から「地球温暖化」の文字が離れず職場でも無駄に照明がついているのに気づいたら消して回った。
同僚の前田さん「ねぇ、最近どうしたの?周りのみんなから変なあだ名で呼ばれてるよ!w」
そう!私はいつしか「節約おばさん」とあだ名が付き、陰でそう呼ばれているようだ。
帰宅するとあいりのグループのみんなが集まり研究に没頭。私も家事の隙間にスマホで地球温暖化について調べことが癖になっていた。
調べていると「国の住宅省エネキャンペーン」というサイトを見つけた。
読んでいくと温暖化により気候変動問題に対する世界の動きが記載されており2050年前後にはCO2排出を正味ゼロにすることに対しての目標が掲げられていることや、
対策として各家庭での省エネ化に向けた取り組みが書かれていた。取り組みとは家庭のエネルギー消費を削減する動きで「給湯(お湯)と冷暖房」が特にエネルギーを消費するらしく、
そのエネルギー消費量を削減するために国が補助金を出してリフォームを支援する仕組みだった。
どんどん調べていくうちに自分の家の無駄が見えてきた。
まず一番はエコキュート。家を建てた10年以上まえから使っている。当時は新築時のコストを下げるために一番安価なタイプでお願いして取付てもらったのだが、
省エネタイプのエコキュートや太陽光発電を利用したエコキュートがあるらしい。また、10年以上たってきているので熱効率??というのも新品当時に比べてだいぶ落ちてしまうとの事。
次に、お風呂。私の家は一年を通して湯船にお湯を溜めて入る。また、夫の帰りが遅いので私たち三人が入ってからの時間がかなり空いてしまう。
帰宅した夫がお風呂に入るときには追い焚きをして温めなおしているのだが、システムバスの浴槽自体に「高断熱浴槽」というのがあり、お湯が冷めにくく
4時間たっても2℃くらいしか下がらないらしい。(2℃くらいだったら我慢して入らせれるかも、、、)
その他にも、室内の冷暖房を効きやすくし、また逃がしにくくするための窓の工事。窓からの外気の影響が大きくなることでエネルギーを大きく消費してしまうなど
調べれば調べるほど、日常生活の「無駄」に気づいていったのだった。(エネルギーの無駄にもなるし、それだけ光熱費も無駄にしている事にも気付いた)
その日の夕食の時間。あいりに研究の方は順調か聞いてみた。
するとあいりからは「全然いいアイディアが浮かばない」と返ってきた。さすがに子どもの立場で「自分たちで出来ること」というのは難しく、なかなか進まず行き詰っているのだと思った。
そこで私はあいりに自分なりに調べたエネルギーの無駄使いについて話をしてみた。
あいりは私に「ありがとう!」と目をキラキラさせていい、何かを思いついた様子だった。
次の日の夕飯の時、あいりから「パパは何時に帰ってくる?」と聞かれ、20時くらいに帰宅する旨を伝えると
あいり「パパが帰ってくるまで、部屋で宿題しとくから帰ってきたら教えてね!」といい、夕食をすませ自分の部屋へ戻っていった。
20時。
夫「ただいまー」といつもの覇気のない疲れた様子でかえって来る夫。
その声を聞き、すぐさま自分の部屋から出てきたあいり。
あいりは帰ってきた夫に「パパ!お願い!おうちのお風呂をリフォームしてほしいの!」
!?夫と私はあいりからの予想外の言葉に驚いた。
あいりはその後続けて何か言っていたが、私はビックリしたせいでその後の言葉が頭に入ってこない。
夫「わかった、わかった。落ち着いて話を聞きたいから、とりあえず着替えてきていい?」
と優しく促し、自分の部屋に着替えをしに入っていった。
夫が私とあいりの待つリビングに入ってきた。
夫はあいりに「ごめん、お待たせ!じゃあさっきの話の続きを聞かせて」と言うと、
あいりはさっきの話の続きを始めた。
あいりの話はこうだった。
私がエネルギーの無駄つかいについて話した次の日に学校でグループのみんなにその話をしたのだ。そこで子どもの自分たちが直接的にできる事には限度がある。でも大人たちを巻き込むことで環境にすごく良いことができるのではと
いう話になった。

自分たちのできること、それは身近な人や世間に伝え続け意識をしてもらうことが一番大切だということに気付いたのだ。
(私があいりに話した内容が、エコキュートだったりお風呂のお湯の話メインだったのでそれでリフォームの話になったのか。まさか子どもの口からリフォームしてなんて言葉が出てくるなんて!w)
理由を知った私は夫がどう返事するか楽しみになった。
夫はいつになく落ち着いた様子。いつもの頼りない夫なのに自分の愛娘の話を真剣に聞いている。
夫「わかった。あいりの話は理解できたよ!ただリフォームって言ってもすぐさま決められることじゃないから」とあいりにつたえ、気づけば21時を回っていたので早く明日の準備をして寝なさいと促し、部屋に戻した。
話を終えたあいりはすっきりとした顔で「おやすみ」とリビングを出てった。
・・・
夫「ママぁ~、どうしよう、、、」と頼りない声!?いつもの夫に戻ってる!w
リフォームって言っても簡単にできることではないし。金銭的にも時間的にも、、、でもあいりたちが一生懸命考えている事を親としては協力したい。夫と私はそのあと深夜まで夫婦会議を行ったのだった。
この自由研究がスタートして1か月。私の家ではいろいろなことが起きたな、、、
あいり達グループが準備をしている間、私の頭は我が家の出来事を回想していた。
発表準備が完了し、あいりたちの発表の時間。
友達「それでは、私たち〇〇グループの発表を行います。私たちは「環境問題の地球温暖化について自分たちができること」をテーマにし、研究し話し合いました!聞いてください。ではまずあいりちゃんから」
あいり「私の家では、テーマが決まったあとママと話をしました。ママは私から話を聞くと自分でも地球温暖化について調べ、自分ができることをすぐ行動したと聞きました。私たちができることはたくさんありますが、
一番大切なのは、身近な人に意識して行動してもらう。また、そんな人をたくさん作ることが大切だと知ったのです、、、、」
発表するあいりは、とても堂々としてい我が娘ながらすごいと感じた。
あいり「、、、と言うことで、私の家では今回、地球温暖化のことを考えてお風呂とお湯を作る機械(エコキュート)のリフォーム工事をすることになりました!」
それを聞いたクラスの父兄や先生から歓声が沸いたのだった。
そう、あの後何日も夫婦会議を行い、エコキュートが古くなっていたのと、お風呂の入浴時間のライフスタイルの改善がなかなかできない、またお風呂の掃除などで時間がかかっていたりといろいろストレスも出てきていたのでリフォームを検討。
また、今回のリフォーム工事を行うことで、国からの補助が受けられること。またその補助金制度も2025年が最後との情報だったので思い切ってリフォームしよう!となったのだ。
あいり「省エネと言われるのお風呂やお湯を作る機械に交換することで、電気を使う量が減り電力会社が電気を作る時に発生する温室効果ガス(CO2)削減につながります!
みなさんも一緒に省エネを意識してこれ以上の環境悪化を防ぎましょう!以上で私たちの発表を終わります」
クラスメート、父兄、先生からは盛大な拍手、そしてその拍手は私にも向けられていた。
今回のリフォームは暮らしのアップグレードにプラスして環境にも優しい。豊かな自然を未来に残すために私たち人間が絶対に取り組んでいかないといけない重要なことだと思う。
意識をして取り組んでいかなければ取り返しのつかない事になる。手遅れになる前に自分たちができることを行い、伝えその数を増やしていきたい。
自宅のリフォームの話が出て恥ずかしくも感じたが、発表を終えたあいりは嬉しそうに私に手を振った。
そんなあいりに「いろいろなことに気付かせてくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて私もあいりに手を振り返したのだった。